2025年6月30日月曜日

ショートドロップオフ

東側のポイント


「ショートドロップオフ」

 

乾季にはあまり行かないポイントなのでリピーターさんでも行ったことがない方が多いかもしれません。ショップから20分ほどの近さにあるドロップオフのポイントです。



前半はビッグドロップオフのような切り立ったドロップオフ地形。

浅い所にニチリンダテハゼがいたり大きなウミウチワがあったりします。

あまりマクロメインで潜ったことがないので分かりませんが窪みやオーバーハングが多いのでガッツリマクロも楽しそうです!

カスミチョウチョウウオも綺麗です。



たまにマダラトビエイが通ったりします。

過去にはヒメイトマキエイやハンマーが出たことも。


ドロップオフを進んでいくと次第にサンゴの斜面に変わっていきます。

ツカエイ、オジロエイ、ヤマラシエイなどの底生性のエイがたまにご飯食べてます。

この辺りからサメもちらほら出てきます。


後半はコーナー地形。

クマザサハナムロやユメウメイロなどのタカサゴ類が増えてきて、

ふと下を見るとナンヨウツバメウオの大群が通り過ぎることもしばしば。


そして最後はブラックフィンバラクーダの群れが登場!

多い時はブルーコーナーよりも大きい群れが見られます。


特にナンヨウツバメウオとバラクーダの群れはショートドロップらしい見ものなので、ガイドとしてはぜひ見ていただきたい生物です。


もちろん毎回色々見られるわけではなくたまに「何もいねぇじゃん!」ということもあるポイントではあります・・・。


当たる時はびっくりするような大物が出たり、大迫力の群れが見れたりとかなり面白いので個人的には好きなポイントの一つです。


Akira

2025年6月12日木曜日

共生

 海の中ではたくさんの生き物が深く関わり合いながら暮らしています。

食う喰われる関係もあれば、お互いに支え合う関係もあります。


今回はそんな「共生」の話。

共生とは読んで字のごとく「共に生きる」こと。

ただ、仲良く一緒にいることだけが共生ではありません。

共生には大きく分けて主に3つのタイプがあると言われています。



ちょうどいい例がジャーマンチャネルにありました。





①片利共生

マンタにはよくコバンザメがついていますね。

コバンザメはマンタにくっついて楽に安全に移動することができる上に排泄物などを食べるのでご飯も楽に手に入ります。

でもマンタからしたら特にメリットもデメリットもなし。いてもいなくてもマンタには影響ありません。

片方にしか利益がないのでこれを「片利共生」と言います。




②寄生

マンタに付くのはコバンザメだけではありません。

寄生虫が身体につくこともあります。

寄生虫はマンタから栄養をもらったり体内に入り込んで成長したり。

マンタからしたらメリットがないのはもちろん、むしろ健康に害をもたらす可能性もある嫌な存在。

片方に利益があり、もう片方には不利益がある共生関係を「寄生」といいます。



③相利共生

そして、そんな寄生虫を取り除いてほしいマンタはクリーニングステーションに訪れます。

そこには寄生虫を食べてくれるベラやチョウチョウウオなどのクリーナーフィッシュがいます。

クリーナーフィッシュにとってはエサを持ってきてくれるありがたい存在のマンタ。

マンタにとっては寄生虫を取ってくれるありがたい存在のクリーナーフィッシュ。

お互いに利益があるのでこの関係は「相利共生」と呼ばれています。





厳密に言うと他にも共生関係と言えるものがあります。

食う喰われる関係の「捕食関係」

エサを奪い合ってお互いに不利益を被る関係の「競争関係」

一緒にいるけどお互い損も得もしない関係の「中立関係」



これらも全て含め「共生」と呼ばれます。

みんな関わり合いながら生きているのです。



ヒトと海の生き物たちが相利共生になれるといいですね。


Akira